SANYOの STK672-040 を使ったCNCドライバー基盤の作成


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2009/5/04 

yahooオークションで格安にICを入手したので挑戦
SANYO STK672-040 ユニポーラ定電流チョッパ方式 (他励PWM 方式) 1.5A をつかったCNCドライバーを作ってみました。
16分割マイクロステップです。
電流検出用の0.33Ωの抵抗も内蔵しています。
一般的な1回転200ステップのモーターの場合は200*16で1回転を3600分割でコントロールする事になります。
スムースに回る様になります。

モーターには30V掛けています。
10オームのモーターを使った場合3A流れると思いますが、それがこのICの良い所で電流を監視して設定電流になった途端に電流をカットして定電流にコン トロールします。
なぜこのような事をするかというとモーターコイルには電圧を掛けてもすぐには電流が流れず、遅れて流れ始めます。
高速に切り替えるとほとんど流れなくなってしまいます。
これがステッピングモーターが高速回転が苦手な理由の1つです。
少しでも改善させるため定格以上の高電圧を掛けて使用します。
またコイルがたくさん巻いてあるモーターは益々電流が流れません。
Lの交流特性を勉強してください。
したがって高速回転させる為にはまき数の少ない(抵抗の少ない)低電圧用のモーターが有利になります。
秋月が以前安価で販売していた24V用85Ωのモーターは電流は280mAで処理しやすいですが、高速に動きません。
現在は1Ω3Aで3V用のモーターを700円で販売しています。これは高速に回転させることができます。
ICは大変になりますが!!!。



まずは回路図


こにICは2mmピッチですのでユニバーサル基盤に入りません。CNC切削基盤の出番です。
8pのPICはカレントダウン用ですので機能が不要の場合は無視してください。
XYZ3軸同じ回路で作ります。

JWCADでパターン設計

スピンドルモーター用にリレーを使ってON/OFFしています。
ジャンパー線を気楽に使って設計しています。


電源は24V6.5AのSW電源をVRを調整して30Vにして使いました。
150Wの電源です。
もっと小型の物で可能です。


電源スイッチを追加で付けました。


部品を付けて完成
ICは1.5Aまでは放熱板不要です。


いつも似たような配置です。
基板上で30Vからスピンドルモーター用12V3Aとロジック用5V1Aを作っています。


8番ピンのVRFには電流調整用の電圧を与えます。
1.5Vで1.5A.......0.5Vで0.5Aになります。VRで調整してください。
カレントダウンにはPICでステップ信号を監視して、しばらく信号がない場合にはVRF電圧を低くして、電流を100mA位に抑えてモーターの加熱を防い でいます。

回して見ました。OKです。


8PのPICのプログラムは次回UPします。

2009/06/02
PICによる カレントダウン回路 の製作
PIC10F200 です。  
秋月電子で80円です。このICは内部クロック専用で4MHzで動作しています。
クロック微調整の値が書き込んであります。3個の値は C2C,C30,C32 でした。ほとんどばらつきがなく優秀です。
NCが2ピンもあります。

プログラムを簡単にして尚且つクロックの取りこぼしが無いよう外部入力タイマーを使用しました。
プログラムに関係なくSTEPクロック立ち上がりでハードウエアーでタイマーがカウントUPします。
プログラムでタイマーをチェックし入力があったらカレントダウンをOFFにします。
タイマーが0の場合は約0.5秒後にカレントダウンに入ります。(16ビットタイマー)
電流1.5Aから0.1A位になります。
MPLAB IDE でアセンプルしました。
書き込みは 自作 PIKKIT2 です。

;PIC10F200 ASM JA0BAS 2009/05/10 カレントダウン
    list      p=10F200           
    #include <p10F200.inc>   
    __CONFIG    _CP_OFF & _WDT_OFF & _MCLRE_OFF


TL    EQU    10h
TH    EQU    11h
INIT   
;    org    0ffh
    ORG    0   
    ANDLW    b'11111110'    ; B0: 0:
    MOVWF    OSCCAL        ;キャリブレーシュン
    MOVLW    B'11101000'    ;MODE SET
    OPTION
KOFF   
    MOVLW    B'00001111'    ;全入力設定
    TRIS    GPIO
    CLRF    GPIO        ;変数クリヤ
    CLRF    TMR0
    CLRF    TL
    CLRF    TH
MAIN   
    MOVF    TMR0,W        ;クロック確認
    BTFSs    STATUS,Z    ;クロック無
    GOTO    KOFF        ;クロック有
    INCFSZ    TL,F        ;タイマ+1
    GOTO    MAIN        ;オーバーフロー無
    INCFSZ    TH,F        ;256*256=65536
    GOTO    MAIN        ;オーバーフロー無
KON    MOVLW    B'00001110'    ;GP0-出力0
    TRIS    GPIO
    GOTO    MAIN

    END

動いていますから問題ないと思いますが、バグあったら連絡してください。
一番上の回路図プログラムの都合で変更になっています。
STEP信号を4番ピンに入力していましたが、3番ピンに入力してください。(4番はopen)
タイマー入力は3番ピンです。