2007/12/12
2006年サンケンより新型ICが発売され ました。
SLA7078  電流検出抵抗・保護回路・異音防止などを内蔵し使いやすくなっています。
鈴 木さんのところで1050円 早速3個注文しました。
このICはユニポーラ用です。コイルが4個有るモーター用です。
配線が6本又は電源共通で5本出ているモーターです。
モーター電圧の規格は何Vでも使用可能です。
ICが勝手に電流検出して制御してくれますので、5V用のモーターに40Vを掛けて回転させます。
その方が力が出ます。
高電圧用のモーターはコイルが多く巻いてあるので電流が流れにくく高速回転できません。
なるべく抵抗の少ない低電圧用モーターを選択する必要があります。
高速回転できないとCNCの動きが遅くなります。
私の1号機はF300位が限度です。
ボールねじを使えば高速可能ですが、高くて手が出ません。
そこで回路図を作成しました。
簡単にするため8分割マイクロステップ固定です。(別に16分割でも良いんですが、何と無く)


外付け部品はほとんどありません。
VR(5kB)はモーター電流調整用(モーターとICの温度を見ながら調整します。)
電解コンデンサーはでかいほど良いですが、基板スペースの関係でほどほどに(最低100μ)
抵抗は10k、5k、5k、500   TRは何でも可
モー ターコネクターはねじ止めにしました
プリンターコネクターにしたのでケーブルはプリンターケーブル(全部の線が入っているものが必要)ですが、
D サブ25Pの方が使いやすいでしょうか?どちらでも
ス ピンドル用電源リレー   
今回のパターンは手持ちでサイズ違います。
ほかにはモーター用の高電圧からスピンドル用12V 電源回路用5V電源が必要ですが、秋月のSW電源を使うことにしました。
400円です。小型2電圧出力





JWCADでパターン設計 少々小さくまとめすぎたようでもう少し大型にしたほうがよさそうです。
ジャンパー線がありますが、少々は勘弁してください。
グランドパターン多くして安定動作を優先したのですが!



JWCAD −−> NCVC ーー> MACH3 でパターン紙に書いてみました。

やはり詰め過ぎです。
IC写っていませんがまだ手元に到着せず。



基板の取り付け穴が無いなー!!!

回路図漏れがありました。
17番は+5Vです。
今度基板切削して見ます。

2007/12/12
ユニバーサル基板で組む方の最低限の回路図のUPです。


これで動きます。

基板作ってみました。3oの穴は手作業のためずれてしまいました。
久しぶりの切削で設定値を全て忘れて試行錯誤が必要のようです。
2箇所動きがおかしなところがありました。左下の斜めの切り込みと、そのちょっと右です。
原因不明  空中を移動しなければいけないのに切削位置のまま移動しています。脱調してしまったようです。
途中で気がついてストップ掛けました。
一部カッターで補正しました。基板が反っていてうまく切削していない所がありました。
半田で修正します。
表面フラックスを塗りました。


部品を挿してみました。いつもの事ながらCNCの穴あけはすばらしい。36Pが一発でスムースに入りました。




2007/12/14
部品装着 追加で穴あけしたり、設計変更など色々


とりあえずIC以外の部品の取り付けが終わった段階で5V,12V,40Vの電源ラインがショートしていない事を確認
電源ユニットに電圧をかけて見ました。
規格によると16Vから40Vの入力電圧で動くようです。
電流設定の方法は使用したSLA7078MRは3A用で内蔵検出抵抗は0.155ΩしたがってREF端子の電圧は1Aで0.155V、2Aで 0.310V、3Aで 0.465Vに設定します。
この計算からいくとVRは1KΩで良いと思うのですが、何か回路図は5KΩになっています?5kでは設定微妙!
発熱はW=I*I*Rで電流の2乗になりますので1Aで放熱板不要でも3Aになると発熱9倍で放熱板必要です。

ICは未着です。

2007/12/15



到着しました。SLA7078MRPです。3A用マイクロステップ

SLA7078に動作モードを指定するのにM1(7PIN)、M2(8PIN)、M3(9PIN)をHi(5V)に接続するかLo(Gnd)に接続するか で指定します。
             M1    M2  M3
8分割          H    L    H
16分割          L    H    H

その他に異音防止Sync(17PIN)があります。Hiで同期、Loで非同期ですが、同期コントロールは外付け回路又はマイコンでコントロールが必要で す。今回は簡易回路なのでLoにします。
最高を狙う場合はPICマイコンでも載せて電力コントロールを含めてコントロールすれば良いと思います。





組立終了  ICの放熱板の方向を勘違いしていました。放熱板が反対側になってしまい、スペース不足です。


2007/12/17


簡易放熱板を付けて動作試験


此処までの費用
IC    SLA7078MRP    3    1050    3150
電源    KD-1205A    1    400    400
コネクター    36P        1    150    150
端子    秋月        19    10    190
リレー    秋月        1    150    150
VR    5K        3    50    150
その他                    1000
送料振込                1000
合計6000円と言ったところでしょうか?




電流1.5A流れていますが、モーター音も無く動きません。!!モーターはロックしています。
原因不明  考え違いが無いか確認してみます。

2007/12/18
原因判明 RESET信号のパターン誤りでした。 パターン修正して無事動きました。(論理逆でした)
旧製品のSLA7062ではモーター停止時に音が出ていましたが、さすが新型で無音になりました。

2007/12/19
接続図 電源は20V から40V以下 + と - 誤らないように 反対接続すると壊れます。


回路図 ノイズ防止のためコンデンサー追加しました。VRは1Kで良いと思います。




一部パターンに誤りがあったので再設計しました。



ICの値段がもっと安くなってくれれば!!

2007/12/26
参考にGコードを公開します。両方ともに500行以下ですのでfreeのMACHで工作できます。(動作保障しません)

基板切削用Gコード         刃物移動距離844o 切削長1859o 加工時間23分
基板穴あけ用Gコード   刃物移動距離2067o 加工時間22分 基板上1oを移動し 2.00oの深さの穴を開けます。
穴数 約220個  基板は140o*65o厚さは1.60oです。
*作成時の注意 ICの6Pinと18Pinは基板から浮かせてください。半田付けするとIC壊れます。

2007/12/28
スピンドルモーターの回路です。
製作される方によってモーターが違いますので各々自分に合わせていただきますが、一般的に1番ピンにはモーターOFFで0V、オンで3〜5Vの電圧が出て きます。
ただパソコンの回路は非常に非力で数ミリアンペアのコントロールしか出来ません。そこでトランジスターを使って増幅します。
HFEを100としても100mA位になります。
トランジスターのコレクターはONでGNDにOFFでオープンコレクターになります。
100mAではまだ2Aも電流の流れるモーターをコントロールする力はありませんからリレーを使ってON/OFFします。
リレーに並列に入っているダイオードはコイルの逆起電力を吸収させてTRの破壊を防ぐ保護回路です。
これで何AのモーターでもON/OFFできます。
AC100V等のモーターを使う場合でもリレーのSWを使って回路と別にコントロールできます。

当然にMACHの設定も1PinにスピンドルモーターON/OFFを設定する必要があります。
更にGコードなどでスピンドルモーターONにします。

2007/12/31
今年も最後になりました。
モーターに定格の電流を流すとちんちんになります。
そこでモーター過熱防止回路の設定です。
MACH3の画面でOutput Signal Enable1の Enable チェック Port1 PinNumber14 ActiveLow チェック
でResetボタンをONでLOW  でResetボタンをOFFでHi になります。
回路図は固定ですが、TRのコレクターの抵抗をVRにして調整すれば停止時の電流を調整できます。
ICの仕様書を確認してみましたが0オームでもOKでした。
この場合MACH3のResetボタンが点滅している間はモーター電流0になり、発熱が抑えられます。
ただ全く0にしてモーターが少しでも回ると原点は不定となり、元に戻すことはできません。
フィールドバックしていないステッピングモーターの欠点です。
結構電流を減らしてもこのICを使うと十分な力で回ってくれます。
モーター規格は無視して発熱を見ながら実機で調整すればよいと思います。
仕様書では0.04V以上と指定していますから80オーム以上のほうがよいと思います。
80オーム場合電流は0.04/0.155=0.25Aになります。
発熱は電流の二乗に比例しますから電流が10分の1になれば100分の1になります。
このICはモーターの定格電圧は考える必要はありません。低電圧用のモーターも使用できます。
ICが電流をチェックしてコントロールします。

モーターが停止時に電流カットできればよいと思います。
MACHにはこのようなOUT端子は無いと思います。
あれば簡単に電流制御が出来るのですが、 何方か教えてください。
Soft的には難しいこと無いので何処かにありそうな気がしますが、???英語は苦手で

PICなどのマイコンを基板に乗せてコントロールすれば何でもできるようになります。
動作時にも動きを監視させて一時停止時にも電流減少させるとか!
3年前にCNCを作ったときにマイコンでコントロールしようと思っていたのですが、たいした不便もなくそのままになっています。
もっともマイコンを搭載しても直接の原価は300円程度のUPです。
PIC 200円  ICソケット 10円
プログラムを考えるのとソフトの書き込みの手間だけです。
この手間が大変で!!

やることは色々あります。
1 電流制御をまめにやって発熱を抑える。(省エネ)
2 同期モードの設定にしてモーター音を無くす。
3 マイクロステップモード設定
4 その他・・・・色々
ICを使えば回転時のみ3A流し停止後0.5秒後に電流0.3Aでホールドといった事が簡単に自動でできます。

試作3号機はIC搭載しますか?

2007/1/4
試作2号機完成していましたが、写真UPします。力強くうまく回転します。



部品配置微調整・手配線を減らしました。


基板パターンも微調整 MACHのアクセル値を減らしてエラーもなく切削できました。





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